駅前のコンコースに花屋があります。もう向日葵の切花がその店の前にバケツ一杯に入ってました。今はあまり季節に関係なく色々な花が置いてあるのが常ですが、それでも夏の代名詞ともいうべきこの花はもう少し夏に近づいてから見たかったなあ。
向日葵を見ると、必ずこの本を思い出すのだ。ということで、帰ってきてから速攻引っ張り出して再読。やっぱりこの話は何度読んでもいいなあ。
夏目さん大好きだっ!
幼い頃から勉強三昧、究極のマジメ人間坂本は、騒々しくて馴れ馴れしい隣人、飯田章吉が苦手だった。だがある日、章吉の部屋が爆発(笑)し、彼が坂本のところに転がり込んでくる。うんざりする坂本だが、いい加減だとばかり思っていた章吉の意外な一面を知り…描き下ろしラブもたっぷり収録。待望のデビューコミックス!!
ゾロサンマニアでは超有名人だったイサク(139)さん。これがデビューだったんですよね〜。いやいや、これ本当に面白いんですよね。爽やかに初々しい男どものドキドキを細やかに描かれてるんですよね。
厳格な家庭に育ち、親の言うことを守り続け勉学だけがすべてというならば、それをするまでというスタンスで今まで生きてきた坂本。勉強だけがすべてではないと頭の片隅では思っていても、それを肯定していくれる友も誰1人としていない中で、結局自分の存在意義を見出すにはこれしかないのであればするまでと惜しみない努力を続けてきた。
そんな中、アパートの隣人・飯田によって自分の価値観が一辺倒だった坂本に変化が訪れることになる。
目指すもの、欲しいもの、吸収できるもの、そのすべてに対してそのときそのとき正直に生きてきた飯田の出現は、坂本の中で不自然に欠けていた何かを気づかせ、戸惑う坂本の背中を押してくれたのだ。「見たいものがあるのなら、これから見ればいい」と、それまで脇見ができるということすら忘れていた坂本にとって、目から鱗のような言葉だったんだよね。
飯田にしてみても、スランプだったカメラに向き合う切欠をくれたのが坂本だった。最初はカメラのモデルに固執していたわけだけど、被写体でないありのままで一緒に傍にいる坂本のその姿や行動、言葉がより深く飯田にたくさんのことを教えてくれるということに気がついたんだよね。それは所謂坂本への愛情の深まりでもあったわけだけど(笑。
全く違うスタンスである2人ながらも、だからこそ互いをリスペクトし、その距離を保とうとするその初々しさや優しさが本当に溢れ出てくる作品なんだよ〜。人付き合いが苦手で、それでも一生懸命に相手に合わそうとする坂本の健気な姿や、強引で一本気なくせにここ一番というときに、坂本のことを労わりすぎてヘタレてしまう飯田。もうこの2人が、どうしてくれようっ!って思うくらい、可愛くって仕方ないのよ(笑。
真面目人間だけど、まったく捻くれた性格ではない坂本の、天然なんだけど本当に素直に気持ちを言葉にするその姿に、飯田ならずともこっちもドッキュンドッキュンと心臓直撃されるのだなあ。腐腐。
触れそうで触れない、触れたくても触れられない、でも離れられない。そんな距離感が強烈な萌に繋がるんだけど、まさしくそんな爽やかでキュンキュンとしちゃう要素たっぷりの話なのですよ〜。
でも、坂本くん。飯田くんを殴るとき、広辞苑だけはやめてあげてっ!(笑。