コーヒー大好きなんだけど、熱さで口の中火傷してベロンてなってる。涙。
それでもガンガン熱いコーヒーを飲む私はSですか?そうですか??
にしても、ヤマシタさんは本当に背景がないですなあ〜
母親に捨てられ、義父の借金のカタとして金融業を営む国枝に引き渡された遥。その美しく儚げな容貌で借金返済のために売春を強要されてきた。男達からの陵辱に耐えるため、固く心を閉ざしていたはずなのに、気まぐれに自分を抱いた国枝の言葉に何故か傷ついてしまう。端整な顔立ちだが冷たい目をした国枝の冷酷さに怯えながらも、垣間見える彼の孤独と優しさに遥の心は揺れ動き…。
珍しくジーンとしてしまったこの水原本。ちょっと細波のような余韻が引きましたね。だけど痛いし、遣る瀬無いしっていうスタンスは変わっていませんがそれでもかなり今までの中では洗練されたというか、スマートな感じの話になっていると思いました。
この遥という青年は、悲しいほどに自分の悲劇的な人生を達観してるんですよ。これがまず軸となっているから、例えば売春であるとか、陵辱だとかそういう冷酷非道な仕打ちをされていてもどこか凛としたモノを感じさせる人物像になってるのね。もちろん、自分が置かれている悲劇的な立場とか、未来の見えない日常に悲観しているし情けなくも考えるんだけど、結局のところそういう全てを放置して今生きている自分を「しょうがない=受け入れる」というところまで行き付いてるんだよね。それは本人の暗い過去から起因しているからだけど、そういう考え方は下手をすると「諦めている」という言葉に偏りがちになる。実際に国枝もそう表現してるし。でも、彼の場合はそうはなっていないと思うのよね。彼は現状の中で最善の策を選んでどうにか生き延びようとしてるように見える。それが別に必死にしているわけでもなく、なんていうのかな、そう「時の流れに身をまかせ」みたいな?(笑)ようなもんだ。もちろん、それだけではなくて、そういう風に生きていくために欠落した感情が培われてしまってる。余りにも悲しい毎日を繰り返した心は、悲哀に鈍感になってしまっている。反射的な痛みに対するものは別として、悲しい、辛い、苦しい、恐い、そんな負の感情に反応することが出来なくなってしまった。これはものすごく恐いことだし不幸なこと。でも遥はそんなことには気づきもしないで生きてきた。ううん、そうやって生きてこなければならなかったんだね。辛いなあ……
国枝もまた自分の感情を表現できないでいる人間。それもやっぱり暗い過去に培われたものなんだけど、遥よりもそれは強固でしかも悲劇的だよ。そういうの全部ひっくるめて冷たく無機質な人生に自らを縛り付けて生きてきたんだよね。夢もみない、愛することもしない、愛もいらない、ただただ孤独とともに死するときまで生きていくという道だった。人との距離を冷たく測るそんな国枝にとって、きっと遥は初めて興味の対象になった人物だったんだろうな。初めてだからどうしたらいいかもわからない。わからなくてイライラする。でも気になるからソバに置いておく。その感情が愛だとは気がつかないで嫉妬もするし、干渉もする。自分の機嫌を損ねれば容赦なく遥を叩きのめすし陵辱もする。でもそんな不器用すぎる国枝の心の揺らめきに、なんだか本当に切なくなってしまうのですよ。どうか早くこの男に気がつかせてと思わずにはいられない。
初めて得る温かい感情に行き付くまで、国枝も遥も不器用ながらもそれこそ暗中模索で見つけようとする。やっと2人の孤独が互いの存在で埋める事ができ、それはそこに互いを思いやる愛があるからだとわかる。遠回りしながらもやっと手にした愛情は、驚くほど柔らかく優しく微笑ましいくらい。今まで激しく傷つけあっていたことさえも、その行為に言葉をつけて補えば霞んでいた互いの心の内が一瞬にして見渡せることになるほど。ラストは穏やかな愛情に満ち足りている2人になんだかキュンと切なくなったよ。
自分はきれいじゃないと言って泣いた遥と、お前は最初から無垢な存在だったと言う国枝。この言葉だけ抜き出せば、どんなにピュアな2人なんだろうって錯覚しちゃう(笑。 でもとどのつまり、2人は恋愛バージンだったんだからそれこそこの愛はピュアそのものなんだろうな。

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