遊覧船 / 藤たまき
明けて今日、メールチェックしたらアマ○ンから発送されているべきものが「まもなく発送」のランクにも落ちていないという嘆かわしい事態が判明!せっかく昨日本屋で平積みにされているこの子達に手も触れなかったというのに、一体全体どんな仕打ちなのよっ!!と喚きつつア○ゾンを速攻キャンセルし、ダッシュで昨日の本屋へとチャリを走らせましたよ……トホホ。
いやあでも本屋での購入は、色んな誘惑がありすぎて怖い。結局、買う予定は新刊2冊だけだったのに、気がつけばBL・非BL合わせて5冊も買ってしまった。苦笑。
いやはや前置きが長くなりましたが、とどのつまり、この本がイレギュラで買えてよかったってことです。
![]() | 遊覧船 (ディアプラスコミックス) (2008/05/30) 藤 たまき 商品詳細を見る |
ずっと気にはなっていた作家さんだったんですが、読む機会がなくて今回はこの本で初読みとなりました。でも本当に大当たりな1冊で嬉しい悲鳴です!!
この本も今年のベストにはいっちゃうなあ〜!腐腐。
遊覧船乗り場の売店でバイトをする日和は、物書きの間宮のことが気になっていた。間宮は何故か大変気前がよく、日和に事あるごとに高額な駄賃をくれる。それはふたりが初めて寝た日もそうだった。日和は激怒するが、実は間宮はお金でしか愛を得る術を知らない人で……。表題シリーズ四篇を収録。日和と間宮のプレシャス・デイズ!
線が細く薄く、ほんわかした絵柄には木下本を彷彿させるんですが、それよりももっと淡く幻想的な雰囲気なカンジが印象的です。その独特で個性的なタッチがこの話のキャラたちに程よくマッチしていて、すごくすごくこの「遊覧船」という世界に浸らせてくれます。
病気のせいで商船専学を休学していた日和が出会った物書きの間宮。この間宮というキャラが本当に愛すべきというか思わず手を差し伸べてあげたくなるくらいに不器用で寂しい大人なのです。好きな人をつなぎとめておく方法は「金」以外はないと思い込んでいる。自分が相手に対する愛情は「金」でしか表現できないと思い込んでいるという、ちょっと聞いた限りではとても相手に失礼な男に思えるのですが本人はいたって大真面目なのです。自分には「金」以外に相手に与えてあげるものがなにもないと頑なに信じ込んでしまっている悲しい人なのです。でも「金」ありきでの本気の恋なんてありえないんだということを懸命に気づかせてあげようとするのが、間宮に恋に落ちた日和なのですね。
一生懸命に間宮の不安を取り除こうと語りかけるんです。「僕はなにもいらない。金さえなけりゃとっくに僕はあなたのものなんだ」と伝え続けるんです。間宮のこうした少し人間離れした感覚は、家柄とか家庭環境とか色々あるんだけれど、それでも日和を好きで哀しませたくないと間宮なりに努力をする。でも、結局は金がダメなら今度は物品攻撃とかしちゃうダメ人間なのですよ。
もうね、その愛情の表現方法がトンチンカンなのはさておき、間宮の不器用なほどに愛情を注ぎ込もうとするその姿勢になんだか泣けてくるのよ。その愛情が痛いほどわかっていても、その方法が間違っているからどうしてもそういう物品やお金を受け取れない日和のジレンマが痛くて切なくて、お互いに好きで好きでたまらないのにどこかすれ違ってしまうようなその空気感がもうなんだか胸の奥をグッと握られるような感覚になるのですよ。思わず涙ぐんだこと数回。苦笑。
大人なのに全然大人になれない間宮と、まだ高校生なのに間宮との恋のために着実に大人の階段を歩んでいく日和。不完全な大人と未完成な大人の恋物語は、互いの成長によって実を結んでいくのです。きっとこの先、ずっとずっと大人になった2人はオランダに行って結婚でも何でもしてしまうのだろうなあと思うラストは胸がキュンとなること受けあいですよ。
うん。久しぶりにいい本読んだなあと、ちょっと読後は放心状態。でもすぐにまた読み返したくなる、それくらいに素敵なお話だと思います!もう超〜オススメ!!
「…望みを言ってくれ 何でも君に与えたい」
「本当に?じゃあ今夜のあなたを全部 忘れられない夜を ちょうだいよ」 (本文P121)
……嗚呼。この場面、ジンワリとやられました。くすん。

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コメント
あれ、イレギュラなんですか?寂しいなあ(笑)
素敵なはなしでしたね。
うん、藤たまきさんはやれば描ける人なんですよ(笑)
全部持ってる訳ではないけど
新装版とか復刻版とか訳わかんなくて(^-^;A
持ってるかもしれない、みたいな。
TB Please?
2008.06.11 ばーど 編集
だって、だって、だってなんだもんっ!藤たまき本は本当に気になってたけど、これを身近に推奨してくれる人がいなかったというかなんというか…(←言い訳
でもこれからは新刊チェックは必ずする作家さんになったことは間違いなしっす!
さっそくこれから以前の本を発掘するっす!!
2008.06.12 森 編集
はじめましてー
藤さんの単行本ネタで、ついつい書き込みデス!
私、前から藤たまきさん好きなんですよ…
ステキな話を描かれる方ですよね!
ここのところBL本自体からご無沙汰だったけれど、こちらを拝見していて、もう辛抱たまらなくなりました。ちょっと買ってくることにします!
ありがとうございましたーっ
2008.06.14 mm 編集
mmさん、初めましてこんばんは^^
藤たまき本、遅まきながらやっと堪能できました〜!本当に本当に素敵な話を描かれる方に出会えて嬉しい限りです♪
藤ファンのmmさんなら、きっとこの本もお気に召すことと思いますよ!
コメントありがとうございました〜vv
2008.06.15 森 編集
こんばんは。遊覧船、読みました!
もちろん(?)はじめての藤たまきさんです。
よかったぁ…何度も読み返してます。
ほんわかした絵がかわいい。安心してリアル書店で買えました。
これからおすすめ下さるであろう藤さんの作品を、楽しみにしてます。
ちゃっかりものですが、ヨロシクお願いします。
2008.06.15 nami 編集
こんにちは。まいど!
遊覧船、読みましたよ〜
森師匠のレビュー見て、早速買いに走りましたよ!
これはやられました〜。もう胸キュンです。
この年で胸キュンすることがあるなんて(笑
何度も読み返したくなる作品ですね。
2008.06.16 ねむちゃ 編集
>namiさん
こんばんは!
おお〜!namiさんもお初だったんですね〜!でもこれ本当によかったでしょ?もう私も大感激で何度も読み返したコミックは久しぶりでしたよっ!確かに安心してレジに持ってけますよね〜(笑。
コメントありがとうございました^^
>ねむちゃさん
まいどっ!(笑。
わお!嬉しいですねー。本屋さんダッシュしてくれたんですね〜!もうまさに胸キュンならぬ胸ドッキュン作品ですよねっ!この共鳴が一緒にできることは腐女子冥利につきるってもんです(笑。
コメントありがとうございました〜^^
2008.06.16 森 編集
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