朱鷺色と言われて恥ずかしながら、すぐにはどんな色なのか想像が出来ませんでした。で、調べたらとっても
可愛らしくも儚げな色。←そう、この色です。朱鷺の翼の下面は朱色がかった濃いピンク色をしているそうで、これを
朱鷺色というんですって。
そんな素敵な色が名前の受けが出てくる前作「思へば乱るる朱鷺色の」の続編がこちら。
この「水無月」は、6月を指しているんではないんですねー(笑。 それは読んだ人だけにわかるお楽しみということで〜^^
↑前作はこちら。表紙が朱鷺色ですね♪
大学時代の苦い経験から、当時の関係者との接触を恐れ身を隠すように過ごしていた朱鷺の前に突如現れた雄大。学生時代から好きで好きでたまらなかった彼が、数年の時を経て朱鷺のすべてを包み愛することで、朱鷺は長い呪縛から解放されたのだった。その後――雄大は、仕事に没頭し外出も滅多にしない朱鷺の興味を引こうと旅行の企画をしたりプレゼントを贈ったりするが手ごたえがなくて…。恋の心理戦は意外にも朱鷺が上手? ラブ度UPのシリーズ第二弾!
前作では長年の呪縛から解き放たれ、まるで生まれたての雛のような従順さで雄大への愛情を注ぎ込み、愛情を注がれ幸せ一杯ラブモード全開状態になれた受けの朱鷺ちゃんです。同棲生活がスタートし、今作もラブラブ度は更にヒートアップしてますが、愛されなれていない朱鷺ちゃんと、可愛がり過ぎちゃう雄大クンとの間に早くも微妙な感覚のズレが生じ始めてスッタモンダの痴話喧嘩が始まります。ただただ頷いているだけの関係から、ちゃんパワーバランスの取れた恋愛関係に向けての大きな山場になるわけです。
盲目的に雄大が大好きな朱鷺ちゃんですが、苦い過去の経験から自分が愛される自信がまったくもって持てないでいるんですよね。今、雄大に大切にされていてもいつかは…と本気で考えちゃうようなネガティブさ。でも絶対にそんなことを口に出したりはせずに、それなりに我慢して不安を溜め込んで1人で過ごす術を心得ちゃってる。しかも相思相愛になる前に、1人で雄大に対する片恋を何年も抱えながら生きてきたから、その悲観的巣窟の根は深い。
一方雄大はというと、こちらはもう猪突猛進、唯我独尊、超ポジティブシンキングで次期社長という男前。かといって我侭でもないし、無知でもないし非道な輩でもない。ただただ只管に朱鷺ちゃんを大切にしたい、泣かせたくない、大好きで可愛くって仕方がないという気持ちを全身から漲らせている、ある意味自分の気持ちに直球な男なのです。兎に角、朱鷺ちゃんには自分が俺に愛されているんだ、必要とされているんだという自信を持たせようと必死なんですよ。常に朱鷺ちゃんは自分が捨てられるんじゃないかという不安を持ってるんですね。雄大の愛情は本当だろうか、ずっと続くのだろうかといつも何かしらあると揺れてしまう。雄大にしてみれば朱鷺ちゃんが抱える不安を全部取っ払ってやりたいから、その都度懸命に言葉や態度で言い聞かせるのですよ。それは日常会話でも、食事のときでも、無論すっごい濃ゆいエッチのときでも(笑。 なんでも我慢する朱鷺チャンには、雄大に我侭を言う権利があるんだと教えてあげるんですよねえ。いやあ、イマドキのガキンチョにはその逆を教えてやりたいっすけど(笑。
今回雄大は、それをある程度の形にしてやろうと画策するんだけど、それが意外にも朱鷺ちゃんの性格とそぐわなかったりして、こんなにも愛し愛されちゃってるカップルにも関わらず微妙な気持ちのすれ違いが。企業勤めと自由業との感覚の差に戸惑ったり、今まで押し黙ったり我慢することで相手に捨てられないようにビクビクしていた朱鷺ちゃんですが、今作では少しずつ雄大と向きうことで愛されてる自信を持ち始め、我慢していた気持ちを言葉にして伝えることができるようになります。いやあ、朱鷺ちゃんがここまで成長してくれて、ホント感無量やわ〜。にしても、今回の雄大はめっちゃ鬱陶しかったーっ!!!(笑。
朱鷺ちゃんの話すゆる〜い京都弁が、なんともいい味を醸し出しているこのシリーズ。身体だけは異常に開発されてしまっているのになぜか稚い朱鷺チャンを喰らう雄大とのエッチはもうそらグダグダです(笑。 兎に角、愛されなれていない朱鷺ちゃんがようやっと少しずつ雄大と対等な恋人同士になり始めてきて嬉しい限り。次回作では、雄大の念願叶って新婚旅行に行けるのかどうか楽しみです^^